今日も今日とて、とぜんでございます。

20代偏屈オタ男が日々とりとめないことを 書き留めるための随想録。 そしてそれは落書帳。 そしてそれはネタ帳。

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第9章:快速マリンライナー

四国へ行く決意を静かに固めた私はこのネットカフェの
小さな一室で静かに眠ろうとしていたとき、
ある大きな問題に気がついたのであった。

このテカテカに光っている合成皮の椅子であるが
見た目立派である。座り心地も悪くはない。
じゃあ寝れるだろう、とお思いの方もいらっしゃると思う。
しかし良く考えてみて欲しい。車や電車、飛行機に乗って
仮眠をとるとき殆どの人がすることがある。
皆さん椅子を倒すはずだ。リクライニングさせるはずだ。

いや実はこの椅子ちゃんとリクライニングできるのである。
ここまで引っ張っておいて、できるのかよ!と
思っている方は本当に良き読者の方であらせられる。
問題はリクライニングした後にあるのだ。

リクライニングさせた位置、すなわち背凭れを傾けた状態で
固定できないのである。重心を背中に預けて凭れかかると
きちんと椅子の背凭れは角度を変えてくれるのだが、少しでも
重心を前に戻すと、ぐいーん!と元の位置の90度に
戻ってしまうのである。うまくすれば固定できるんじゃないかと
レバーを探してみたり、そーっと重心をかけてみたり、
試行錯誤するがグイグイと椅子は応えてくれるもののやっぱり
眠ろうとしたとき力が抜けてばいーん!と戻ってしまうのである。

仕方ないから今度は椅子を使わずに眠ろうとして床に
突っ伏してみるが、狭い、固い、痛いの不眠原因三拍子である。
おまけに隣のブースの人の足が少し見えてしまって至極
気になる上にこれでは変態としてしょっぴかれてしまう。
このときばかりは自分の背の高さを呪った。

行儀良く背筋を伸ばさせようとする椅子に腰掛け、
仕方なく高校のときの授業中に居眠りするための
最適な姿勢を思い出して机に突っ伏して寝ることにした。
結局まともに熟睡できたのは午前3時頃であったと思う。

まさか昨日と同じ時間に眠りにつくとは思ってはいなかった。
はっきりいって寝なさすぎである。昨日は旅の初日で興奮状態とも
あって電車内では一睡もしていなかった。つくづく自分のバカさ
加減に飽きれながら早朝5時にネットカフェを後にした。

大阪から一路山陽本線をひた走る。岡山に向かう途中、
姫路で接続するので下車して朝飯を買うことにした。

070811_0745~おさしみ鯛入りちくわ


8月11日、午前7時半。

明石鯛のことは聞いたことがあった。瀬戸内の海の幸は
ここ周辺の特産物である。そこでおさしみ鯛入りちくわである。
朝飯にこれはどうだろうと今この写真を見ると切に
考え込んでしまうが、もともとまともな思考状態ではないので
突っ込んでいたらキリがないので考えるのはやめておこう。
かなりボリュームがありモチモチとしておいしかった。

恰幅の彼は旅の前日に英気を養うために食べようとして
食べ損ねた、から揚げを毎度毎度いちいち皆に勧めてくる。
これで3回目くらいである。だいたいこの猛暑のなか
から揚げが無事であるはずがないというのはなんとなく
思っていたので誰も手を出さなかった。

しかし恰幅の彼はペロリと五個をあっさり平らげてしまった。
脱帽である。この男は決して大食漢ではないのだが腹が少しでも
減ると殆どなんでも食べることができるのがすごいところである。

腹を少し膨らませて、岡山駅に到着した一行は
瀬戸内を高速で渡る「快速マリンライナー」に乗り継ぐ。

070811_0959~マリンライナー操縦席

070811_1001~瀬戸内海


マリンライナーは美しき紺碧の瀬戸内海の上を颯爽と
駆け抜けていく。未だ足の踏み入れたことのない四国へ誘う
この電車の妙な魅力に取り付かれて、車窓風景を馬鹿の
一つ覚えのように携帯カメラに収めようとした。しかし鉄橋の柱に
阻まれて中々撮影は難しかった。

ミキサーの彼はこの旅をリアルタイムでブログ更新しているらしく
写真撮影に関しては私よりも倍以上のスピードでシャッターを
切っている。携帯でものすごい指の連打で何かを打っている
姿は流石電脳の神様である。

慌しく撮影しているうちにマリンライナーはあっさりと
瀬戸内海を駆け抜け四国上陸を果たした。
香川の田園風景もこれまた美しい。

KC290006_0811~香川県田園風景


日本も経済大国と謳われて久しいがまだまだ田舎は沢山ある。
「地方」の美しさと強さを実感する。田園風景をうっとりと
見つめていると、マリンライナーは高松駅ホームにすーっと
滑り込んでいった。

070811_1031~高松駅


8月11日、10時30分、高松駅到着である。
今日も太陽は眩しく高松駅を照らしていた。先ほどの田園風景と
打って変わって高松駅前は整備されていて非常に美しい。

070811_1032~高松駅前

070811_1032~高松駅前ビル


この旅を始めて気付いたことは大体の地方主要駅はどれもみな
綺麗な景観を保っているということである。新しく作られた、
あるいは改築された駅が多いからであろう。

メガネの彼にこの後どうするのか訊ねてみると、
レンタカーを手配してあるからそれで香川の
讃岐うどん屋巡りをするという、頼もしい答えが返ってきた。
真にデータ派は頼りになる。感謝するばかりである。

その前にうどんを制すためにタウン誌を忘れずに購入した。

070829_0120~香川タウン誌


「TJかがわ」と「麺通団のさぬきうどんのめぐり方」。
丁度良く、おあつらえ向きのタウン誌が見つかってよかった。
麺通団とはどうやらただのうどん好きの会合であるようだが
本当にうどんが好きで、愛して味わっているという印象が
伝わる良いガイド雑誌である。とりあえずこれがあれば
うどんを制覇することがより容易になることは間違いがなかった。

準備を整え、額に汗を滲ませながら足早にレンタカー屋へ向かう。
我々を出迎えた白いFF車のレンタカーはこれから白く太い麺を
めぐる贅沢な旅の友となる。

期待に胸を弾ませ後部座席に飛び乗る。運転は以前に香川を
走り回っているメガネの彼に任せる。先ほどのガイド雑誌を
片手に恰幅の彼が助手席でガイドを勤める。
そして車内では大きな声で喋ることもできるので
収録する状況としてもかなり恵まれている。
というわけでミキサーの彼は引き続き私と一緒の
後部座席でICレコーダーのマイクを均等に傾ける役割だ。
そして私は口うるさく喋って皆の気分を盛り上げることに徹する。

こうして電車から車に移動手段を変更して讃岐うどんを食い尽くす
挑戦が始まった。もう食えないというほど喰らってやる。
うどんを滝の如く飲み下してやる。という熱き思いを
胸に白い小振りの四輪車はガレージをゆっくりと
抜け出していったのであった。


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隼んver.2.1

Author:隼んver.2.1
性別:男
出身:北海道札幌市
現住所:神奈川県横浜市
血液型:不明(いい加減知りたい)
職業:小売・販売業
これまでの迷言:
おれ達は前を見ることしかできない。
好物:ラーメン(何味でもかまわんです。)

少年老い易く、学成り難し。
もう少年でもないので、
老いてゆかぬよう頑張ります。
おっさん老い難く、学成り易し。

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